魚の目もくっきり!カワセミ撮影は鳥認識×連写技術で大きく進歩!
カワセミの魚獲りに魅了されて野鳥撮影にはまってしまった人は多いと思う。私もその一人だ。連写できるカメラに超望遠レンズを装着し、さらにファインダーの上に照準器をつけ、カワセミが飛び込みそうな場所に照準を合わせてじっと待つ。飛び込んだ場所に照準を移動しながら、カワセミが水しぶきをあげた瞬間にシャッターを押し始める。カワセミの目にピタッとピントがあった写真が撮れれば成功だ。ただ、照準を外したり、ピントが合わなかったりすることも多い。天候や時間など、飛び込んだ場所の光の具合にも大きく左右される。
よく「カワセミが飛び込む写真を何百枚も撮って、何が楽しいの?」とよく言われる。でも、これが楽しいのである。撮るのが難しいから挑戦し甲斐があることは事実だけど、何年たっても必ずうまく撮れるわけではなく、失敗することも多いため、何年たっても上手に撮れるととても嬉しいからだ。
私は半世紀くらい前にペンタックスのフィルムカメラから写真を始めたのであるが、ミラーレスカメラになってからの技術の進展は著しく、この数年で鳥認識オートフォーカスという凄い機能がついた。カワセミの飛び込む場所に照準をオートで移動させることはできないけど(いつかできるかも)、ファインダーの中に入りさせすれば、カワセミの目にピタッとピントが合う確率が増えた。解像度もあがって魚の目もくっきりと写るようになった。それに連写速度が数10枚/秒なので、カワセミが水に飛び込んで魚を捕まえ、もう一度潜ってから勢いをつけて飛び上がる短い間に数枚の写真を撮ることもできるようになった。
そのため、水面ギリギリの迫力あるピントの合った写真を高確率で撮れるようになったのである。カメラ会社さんのあくなき新技術への挑戦に大感謝!である。とはいえ、あまりにも機械に頼っていると、挑戦するという気持ちが薄らいでくるのがちょっと心配であるが・・・まあ、それでも人間はよく失敗するので大丈夫!?
カワセミだけでなく、魚の目もくっきりと写る。写真データは、f/6.3、1/2000秒、ISO-1250。
水面で踊っているようなカワセミと魚。写真データは、f/5.6、1/3200秒、ISO-500。
魚の尾をちょっとだけ咥えたカワセミ。これも魚の目がくっきり。
魚を咥えて飛び出してきた、オーソドックスな魚獲りの写真。
飛び出しながら方向転換しようとしている。