ウグイスの地鳴きとさえずりの顔を比べると
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鎌倉を去ることになった時政が、外でチャッチャッと鳴く鳥の声を聞きながら息子の義時にこう説いた。
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そこで興味を持ったのが、地鳴きとさえずりでウグイスの顔が違うのか、ということだ。今日は裏山の水場でウグイスが地鳴きをしながら水浴びに来た。同じ個体のウグイスでないと比較はできないが、まあそれはおいといて、地鳴きとさえずりの2枚の写真を見比べてみた。
オスのさえずりは求愛と縄張りの主張、つまりメスを誘惑したり他のオスをけん制したりするためだ。時政がりくの前で調子のいいことばかり言っているときの顔で、相手の顔色を伺いながらの顔だ。それに比べて地鳴きは「私はここにいるぞ」とメッセージを発しているので、普段の自分の本来の顔だろう。時政であれば仏頂面でわがままな顔になるかもしれない。
そんなことを考えながら、下の写真で地鳴きをしているウグイスの顔をみていると、何かとても素直な顔に見えてくる。ちょっと臆病で小心者のような気もする。それに比べて、さえずるウグイスは胸を張って堂々とした顔に見えてくる。普段は小心者でもいざとなると大胆な行動ができるのか。いやいやきっと無理して大物に見える演技をしているのかもしれない。
てなことを考えるのも、週末の楽しみだ。

「チャッチャチャチャ」と地鳴きをしながら水浴びに来たウグイス。
「ホーホケキョ」と大きな鳴き声で高らかにさえずるウグイス。今年の5月の写真。