絵画のような晩秋のカワセミだけど・・・
近所の池では黄色や赤色の枯葉が美しい。紅葉や黄葉真っ盛りの時期はもちろん素晴らしいけど、この晩秋の時期もとても好きだ。カワセミの背景が、赤や黄や緑のカラフルでいて、それぞれが出しゃばらない淡い色の絵具で塗ったようになるからだ。なぜ絵具のようになるかというと、それはレンズの2線ボケの効果が大きいと思う。
2線ボケとは写真に写った1本の線がぼけて2本に見えるボケのことである。特に超望遠で絞り開放で撮ると、色の収差の影響で背景にある木の枝が2線ボケになってしまう。写真によってはゴチャゴチャして好ましくない絵作りになってしまうけど、この時期のカラフルな背景を作るにはちょうどいいと思う。特に、曇りの日はコントラストが弱いので、淡い色がいっそう薄い絵具のようになって、出来上がりが絵画風になるのだ。
ゴッホの絵のように(といったら大変失礼だけど)背景が揺れて見える。黄色は銀杏の落葉、赤は枝についているモミジの枯葉、緑は常緑樹の葉である。
モミジを前景にすると、こんな感じになる。ちょっと2線ボケが強すぎるかもしれない。
このくらいがちょうどいいかな。
背景に線がないと、全くのフラットであるが、これもなかなかいい。