俳句から思う「もみカワ」の謎
先日、藤沢市のある生涯学習コミュニティで野鳥撮影の趣味話をさせて頂いた。身近な野鳥の写真を紹介しながら野鳥観察の楽しさを語るのだけど、花と野鳥を組み合わせた写真がやたらに多くなってしまった。カワセミで言えば、この季節は「もみカワ(=モミジ+カワセミ)」になる。春は桜カワセミ、夏は蓮カワ(蓮の花とカワセミ)だけど、どうしてカワセミと花や紅葉を組合せて撮りたくなるのだろう。
俳句は人や生活や動物や自然などの世の中の有様を季語とともに575という言葉のルールで表現するし、写真は同じく世の中の有様を小さな四角形の中で表現する。上手な俳句を詠むと、そのときの情景を思い浮かべて楽しむことができ、しだいに余韻を残しながらその情景が薄れてゆく。写真は具体的な情景そのものだけど、そんな余韻を残せたらいいな、と思っている。
晩秋のカワセミの水浴び。陽の傾いた静かな池で、パシャっとカワセミの飛び込む音が聞こえた・・・なんて写真になるといいな。
これは椿とカワセミだけど、単に組み合わせただけで余韻を感じることはないかも。