オナガの姿は美しいけど、その鳴き声は・・・
朝からイソヒヨドリが美しい声で鳴いていた。探すと隣の家の屋根にあるテレビアンテナにとまっている。携帯電話の大きなアンテナにもよくとまっているので、見晴らしのいい場所が好きなのだろう。イソヒヨドリはヒヨドリの仲間ではなくて、ヒタキの仲間である。だから声が美しいのかもしれない。
夕刻、群れのリーダーと思わしきオナガが高い木の上で鳴いていた。青灰色と白色の体に黒いマスクを頭にかぶっていて、尾が長く羽を広げて飛ぶ姿はほんとにカッコいい。でも鳴き声は「ギューイギューイギュイギュイ」と、さすがカラスの仲間と思わせる鳴き声である。「天は二物を与えず」か。とはいえ、写真の場合は姿だけで声は聞こえないので、カッコいい姿だけを楽しめる。
高い木の上で鳴いている。群れのリーダーなのか、見張り役なのか。
テレビアンテナの上で鳴いているイソヒヨドリ。
羽は広げていないけど、カッコいいには違いない。
近くで撮ると尾が長くて全身を入れるのが大変だ。
オナガは「いただきます」と思ってアオムシを食べる
この時期になるとオナガが群れで裏山にやってくる。若芽の芽吹いた大きな木にとまり、枝から枝に飛びながら若芽めがけて口ばしをのばす。最初は若芽を食べているのかと思ったけど、よく見ると小さなアオムシを食べている。アオムシが若芽を食べ、そのアオムシをオナガが食べる。大切な自然界の食物連鎖だ。
人はご飯を食べるときに「いただきます」と言う。肉でも魚でも野菜でも、あなたの命をいただきますという意味だ。大切なあなたの命を自分の命に代えさせてもらうという感謝の気持ちである。さすがにオナガやアオムシは「いただきます」とは言わないけど、きっと自然の生態に感謝していると思う。
司馬遼太郎の「21世紀に生きる君たちへ」の一節に「・・・自然物としての人間は、決して孤立して生きられるようにはつくられていない。このため、助け合う、ということが、人間にとって、大きな道徳になっている・・・」と。また、ネイティブ・アメリカンの名言に「草木は兄弟であり姉妹だ」と。つまり、人間は自然の一部だし決して奢ってはいけないということだ。「いただきます」という言葉のない多くの国の人びとに、このことを理解してもらえればと思う。
小さなアオムシを捕まえた。
大きな幹にとまっていたと思ったら、
急に飛び上がって
これまたアオムシを捕まえた。
オナガの青に真っ赤な彼岸花がよく似合う
先日は黄色の彼岸花にオナガで、ちょっと奇異な構図だったけど、今日はオーソドックスな真っ赤な彼岸花をバックに青灰色のオナガがバッチリ撮れた。
天気予報では雨だったけど、午後も曇り時々晴れの天気で、午後1時30分から近所の池に出かけた。オナガは岩の上にたまった水を飲みに来るので、バックを彼岸花にする構図はだいたい決められる。三脚を立てて待つこと4時間、あたりはもう暗くなっていたけど、なんとか美しいコラボを撮ることができた。
台風接近で明日から大雨になるかもしれないが、今日は安心して眠れそうだ。
本来ならば彼岸花はちゃんとピントを合わせて撮りたいところであるが・・・
オナガたちは今日も大群で押し寄せてきた。